新人保育者研修会報告

2018年 3月27日(火) 

(財)幼児文化芸術協会主催の『新人保育者研修会』が、名古屋西幼稚園にて行なわれました。

幼稚園の先生としての大切な「志」とは何でしょう?そして必要とされる「知識」や「技術」とは…。

新人保育者研修会では、アクティブ・ラーニングによるグループディスカッションやグループワークなどを通して、お互いの意見を出し合ったり、実際に体感したりしながら、新人の皆さんにとって、『心の糧』となる第一歩を共に学んでいきました。

☆第1部「幼稚園の先生」になってⅠ

◎幼稚園の先生になったあなたへ ☆講師 美里幼稚園  園長 尾関忠雄

「学ぶということに関して、年齢はあまり関係ありません。」

自分自身が知らないことを知らないままにせず、自分から学んでいくようにしましょう!そして、子どもたちと関わりながら、共に成長していって下さい。学びの答えは、この関わりの中にあります!

  

◎幼稚園教諭の使命とは ☆講師 名古屋西幼稚園  園長 八幡憲治

『幼稚園教諭の使命とは?』というテーマをもとにグループディスカッションを行ないました。

はじめに、「なぜ、幼稚園の先生になろうと思ったのですか?」

・幼稚園の先生への憧れから。

・実習が楽しかったから。

・自分の成長の場を求めて。

それでは、「園児が求める先生とはどんな先生だと思いますか?」

・自分の気持ちを受けとめてくれる先生。

・手遊び、絵本など、楽しい遊びをしてくれる先生。

・話を最後まで聞いてくれる先生。

では、「保護者が求める先生はどんな先生だと思いますか?」

・子どもの様子を伝えてくれる。

・不安に思ってることを共に考えてくれる。

・集団教育における学びを期待。

最後に、「園が求める先生とはどんな先生だと思いますか?」

・先生同士のコミュニケーションが取れる。

・報告、連絡、相談がきちんとできる。

・時間、約束、期限を守る。

・明るい笑顔、元気な挨拶が自分からできる。

・子どもが遊ぶための環境づくりができる。

これらを踏まえて、是非とも素晴らしい先生になりましょう!

  

  

◎『マナー』の意味と種類 ☆講師 小幡あさひ幼稚園  副園長 臼井邦彰

幼稚園の先生にとって身につけてもらいたい立ち居振る舞い、姿勢、笑顔について学びました。

〇保育者としてのマナー

「笑顔の挨拶」「適度な薄化粧」「動きやすく、清潔感のある身だしなみ」「先生らしい言葉遣い」「姿勢の良い立ち姿」これら全てが、保護者、園児の安心感につながります。

    

◎品格ある言葉遣い ☆講師 とみよし幼稚園 園長 原田大栄

立派な人格者として、美しい日本語、丁寧な言葉遣いを心がけましょう!

〇美しいことば、豊かなことばを身につけていくにはどうしたらいいでしょう?

「本をたくさん読む。」「自分の話すことばを常に意識する。」「普段から言葉遣いに気をつける。」など、新人の方から様々な意見が聞かれました。

保育者である前に、大人として、そして一人の女性として、品格ある人間になりましょう!

  

◎安全・健康・時間の管理  ☆講師 志だみ幼稚園  園長 佐藤彰芳

心身ともに健康で安全な毎日を過ごすための知識や技能を身に付けましょう!

〇一枚の遊具の写真から、起こりうる危険を察知してみましょう。

「登った場所に手すりがないと落ちてしまうかも。」「周りが狭いので、園児同士がぶつかる恐れがあるかも。」など、色々な想定が聞かれました。これが正解というものはありませんが、常に危険を察知して改善していくことが大切です!

  

☆第2部「歌唱教室」 ☆講師 声楽家  神谷舞

◎正しい発声の仕方を知ることから始めましょう。

まずは、ウォーミングアップ!

    

『お腹の体操』で発声練習しましょう!

  

◎それでは、藤澤ノリマサ作曲の『希望の歌~交響曲第九番~』を実際に歌いながら、一つ一つの言葉を大切に、しっかり口を動かして歌いましょう!

    

☆第3部 ダンス教室  ☆講師  鳴海ヶ丘・栄光八事幼稚園  園長 岡田勝彦

まずは、美しい姿勢を習得しましょう。そして、基本のステップを学びました。

  

それでは、ワルツに合わせてペアになって踊ってみましょう。皆さんよく頑張りました!

    

☆第4部「幼稚園の先生」になってⅡ ☆司会進行 名古屋西幼稚園 園長 八幡憲治

「私はこんな先生を目指します!」それぞれの「志」を意欲的に発表していただきました。

  

☆4月から保育者になるあなたへ…この言葉を送ります。

「子ども」 ドロシー・ロー・ノルト(米国の教育学者)

批判ばかりされた子どもは、非難することをおぼえる

殴られて大きくなった子どもは、力にたよることをおぼえる

笑いものにされた子どもは、ものを言わずにいることをおぼえる

皮肉にさらされた子どもは、鈍い良心のもちぬしとなる

しかし、激励をうけた子どもは、自信をおぼえる

寛容にであった子どもは、忍耐をおぼえる

賞賛をうけた子どもは、評価することをおぼえる

フェアプレーを経験した子どもは、公正をおぼえる

友情を知る子どもは、親切をおぼえる

安心を経験した子どもは、信頼をおぼえる

可愛がられ抱きしめられた子どもは、世界中の愛情を感じとることをおぼえる

「あなた自身の社会―スウェーデンの中学教科書」(アーネ・リンドクウィスト、ヤン・ウェステル著、川上邦夫訳、新評論刊)より